来院時に前回施術後の調子を伺うと、「翌日だるかった、揉み返しみたいな痛みがあった」という訴えが聞かれることがあります。
しかし、それは「好転反応」と呼ばれる、症状改善の途中で起こる症状かもしれません。知っていれば、不安にならずに対処できますよね。ここではその「好転反応」についてと揉み返しとの違いなどについて説明していきます。
好転反応とは?
好転反応は、身体が不調な状態から良い方向に向かっている時に起こる一時的な症状です。回復しているサインということです。身体不調が続くと、その不調に適応し、バランスの崩れた状態に合わせて活動するため各組織の活動も鈍ります。その状態から解放されるとき、今まで適応してきた状態とのズレが生じ、様々な症状として現れます。施術を受けた全員が必ず生じるわけではありません。
・代表的な症状
痛み、倦怠感、眠気、疲労感、吐き気、ほてり、発汗などの症状を感じることがあります。
・原因
現時点で好転反応が起こる原因としては以下の内容があげられます。
→凝り固まった筋膜を緩めるために、摩擦と圧迫刺激による炎症を起こすため
→筋・筋膜や姿勢調整など身体のバランスの変化により別の部分に負担がかかるため
→代謝の向上や循環改善により細胞が活性化し、体内の老廃物が流れやすくなるため
どんな反応が起きるの?
弛緩反応
不調な筋・筋膜などを緩めることで身体は元の状態に戻ろうとします。血流の改善により疲労物質や老廃物が体内をめぐることで、倦怠感やほてり、眠気などの症状が起こります。
過敏反応
鈍っていた身体の様々な機能に刺激が入ることで細胞が活性化します。血液循環が促進されることで、痛みやかゆみなどの一時的な急性状態である炎症が起こり、不調部位が再構築されます。また、痛い場所が移りかわることもあります。
排泄反応
循環や血流の改善が起こり、たまった疲労物質や老廃物を分解して体外へ排出する働きが活発化します。濃い尿や尿量増加、下痢、発汗、吹き出物などの症状が起こります。
回復反応
血流が促進され、老廃物や疲労物質を含んだ血液が急激に身体中を巡ります。各機能にとっても急激な刺激となり、痛みや吐き気、腹痛、発熱などが起こります。
どのくらい続くの?
好転反応の場合は、施術を受けた翌日から約3日間程度続くことが多いと言われています。この症状は時間の経過とともに和らいでいきます。
動かさなくても痛い場合や日に日に痛みが強くなる場合などはお早めにご相談ください。
揉み返しとは違うの?
3日程度で痛みが軽減しない場合は好転反応ではなく、揉み返しの可能性があります。
揉み返しは皮膚の毛細血管や筋肉などの組織に対し、刺激がはいることにより組織が傷つき炎症を起こしている状態です。
好転反応と揉み返しの区別をはっきりとするのは難しいです。おおまかには、痛みが長引く場合や数日たっても身体の重さやコリがひどくなる、内出血があるなどの場合には揉み返しの可能性が高く、数日の症状の後に身体が軽くなるのであれば好転反応の可能性が高いです。
どう対処すればいいの?
行った方が良いこと
好転反応の症状が出た場合には、ゆっくりと体を休めることが大切です。好転反応であれ、身体には負担がかかっています。循環改善や血流改善により老廃物の排泄や炎症など様々な反応が起きているので、十分な水分補給をして体内のバランスを整えましょう。また、良質な睡眠をとり、バランスの良い食事を心がけましょう。
控えるべきこと
アルコールの摂取や熱い湯船に長時間つかるなどは血流を増大させ、症状を悪化させることがあるので、好転反応の症状が出ている間は控えましょう。
また、揉み返しでも好転反応でも全く動かさないのも体が固まってしまうので、痛みがない範囲で軽めにストレッチをするなどの対処がおすすめです。痛みが強い場合や激しい運動は逆効果となるので、中止してください。
もし不安な場合には、我慢せず施術者にご相談ください。
痛みにご不安のある、あなたへ
ボディサロン陽では「ソフトな施術」を掲げていますので、グイグイ、ポキポキの施術は行いません。施術の際にも痛みの有無や程度などその都度伺いながら進めていきます。また、来院時に、前回からの経過や症状なども伺い、その後の施術で調整させていただいています。痛みの感じ方や許容範囲は人それぞれ違います。我慢し続けていてもいいことはありませんので、無理をならさずお気軽にご相談ください。